①第500回記念大会3人チームスタンダード with 寿司 はじまります
http://62655.diarynote.jp/201610101128501543/

②ラウンド1『kodomo kokkai』 vs 『BUTAGOYA』
http://62655.diarynote.jp/201610161153275206/

③ラウンド3『Team Chuou-Line』 vs 『Blamas GUNDAN』
http://62655.diarynote.jp/201610161157179980/

④スペシャルカバレッジ~寿司職人編~
http://62655.diarynote.jp/201610161202414897/

⑤ラウンド5『Mituyasu Yuki』 vs 『Sword Master TKN』
http://62655.diarynote.jp/201610161205576848/

⑥ラウンド7(最終戦)『3M』 vs 『Zyuchin Gumi』
http://62655.diarynote.jp/201610161212304210/

⑦併催大会GPT千葉の決勝戦
http://62655.diarynote.jp/201610161218379581/
PWC第500回記念大会カバレッジ⑦
PWC第500回記念大会カバレッジ⑦
PWC第500回記念大会カバレッジ⑦
日本にようやく帰ってきたレガシーのグランプリ。来る12月、千葉で行われるグランプリ。その2byeを獲得するために、この決勝テーブルで戦う2人。

まずはエルドラージデッキを使う小泉だ。エルドラージデッキはモダンでは支配的な強さだったため、禁止されてしまったものの、その強さはレガシーでも一線級で、今ではメタデッキの一つとなっている。

対する4色デルバーを使用するのは松本だ。4色デルバーはまさにレガシーらしいデッキであり、《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》、《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》、《タルモゴイフ/Tarmogoyf(MMA)》と言った優秀なクリーチャー達と、《稲妻/Lightning Bolt(4ED)》、《突然の衰微/Abrupt Decay(RTR)》などの優良除去をふんだんに詰め込んだグッドスタッフとも呼ぶべきデッキである。


勝つのは一人。
2byeを手に入れるのは小泉か、松本か。


GAME 1


スイスラウンドの成績で上位の小泉は、先手の理を、そして自らのエルドラージデッキの持ち味を活かすべく、1ターン目からエンジン全開。
《古えの墳墓/Ancient Tomb(TMP)》から《虚空の杯/Chalice of the Void(MMA)》。そして2ターン目に《ウギンの目/Eye of Ugin(WWK)》を唱えつつ《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》を召喚したのだ。

そんな小泉の《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》を松本は《目くらまし/Daze(NEM)》で打ち消す。続いての《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》も《目くらまし/Daze(NEM)》で対処すると、小泉は少し苦しい表情。
だがX=2で《果てしなきもの/Endless One(BFZ)》を唱え、攻勢は止めない。

次に小泉から放たれた刺客は《忘却蒔き/Oblivion Sower(BFZ)》で、これを松本はスルーし、返しのターンで《タルモゴイフ/Tarmogoyf(MMA)》をキャスト。まだ3/4のため、このターンでは《忘却蒔き/Oblivion Sower(BFZ)》はブロックすることが
できない。

だが真に苦しいのは小泉だった。追加のクリーチャーがなく、《ウギンの目/Eye of Ugin(WWK)》を含めて場に6マナあるにも関わらず、追加のアクションが起こせない。

この間に松本は守りを固める。まずは《思案/Ponder(M12)》を唱え、これは《虚空の杯/Chalice of the Void(MMA)》で打ち消されるも、墓地に4種類の呪文が落ちて《タルモゴイフ/Tarmogoyf(MMA)》は4/5。更にもう1枚の《タルモゴイフ/Tarmogoyf(MMA)》を手札から唱える。

エルドラージデッキは序盤に《虚空の杯/Chalice of the Void(MMA)》などの妨害アーティファクトを置き、《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》や《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》でビートダウンするデッキなため、《タルモゴイフ/Tarmogoyf(MMA)》がひたすらに厳しいのだ。
2枚の《タルモゴイフ/Tarmogoyf(MMA)》の壁を超える手段はほとんどない。

そんな絶体絶命のピンチの小泉のドローは値千金の《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte(BOK)》!
《果てしなきもの/Endless One(BFZ)》に装備し攻撃。《タルモゴイフ/Tarmogoyf(MMA)》の前にブロックされてしまうものの、カウンターを2つ乗せることに成功する。

急な危機に晒された松本は《森の知恵/Sylvan Library(5ED)》を着地。1マナのドロースペルが封じられている今、《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte(BOK)》を割らなければ勝機はない。何としてでも《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte(BOK)》を破壊できる《突然の衰微/Abrupt Decay(RTR)》を探しに行かなければならない。

だが見つからない。苦し紛れに《タルモゴイフ/Tarmogoyf(MMA)》で攻勢を仕掛けて見るものの、《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte(BOK)》を破壊しなければ全くダメージレースにならない。

チャンプブロックに向かう《タルモゴイフ/Tarmogoyf(MMA)》。貯まっていく《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte(BOK)》のカウンター。

結局、《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte(BOK)》1枚に松本は膝を付いたのだった。


小泉1-0松本


GAME 1


先手の松本の《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》がゲームの口火を切る。
小泉の《古えの墳墓/Ancient Tomb(TMP)》を《Force of Will》で打ち消すと、メインで《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》をキャスト。更に《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》からマナを出して《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》と良い回り。
だが、松本は2枚目の土地を置くことが出来なかった。

土地が止まった松本の事故につけ込みたい小泉。《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》でエルドラージを指定すると、《作り変えるもの/Matter Reshaper(OGW)》をキャスト。

《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》でライブラリートップに積んでいた《稲妻/Lightning Bolt(4ED)》を公開して《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》を変身させた松本。《古えの墳墓/Ancient Tomb(TMP)》ですり減った小泉のライフを狙う。

だが小泉。このダメージレースを一気に有利にする《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》を《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》からプレイ。《目くらまし/Daze(NEM)》を持つ松本だが、レッドゾーンに滑り込んでくるエルドラージを見つめることしかできない。

ライフレースは《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》をコントロールしている松本の方が有利。だが問題は土地が《Tropical Island》1枚で止まってしまっているということだ。これではライフゲインをするのも一苦労で、現状黒マナがなく、相手のライフを削ることもできない。

ライフは小泉が8で松本は2。しかも《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》はチャンプブロックすることができない。

絶体絶命の状況。祈るように松本はドロー。

そして――動く。

まず《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration(ISD)》で攻撃し、小泉のライフは5。
更に《Tropical Island》でマナを出すと、今ドローした《不毛の大地/Wasteland(TMP)》で即座に破壊する。これで《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》が起動できるようになり、松本は赤マナを生み出す。

《発展の代価/Price of Progress(EXO)》をプレイ。

小泉のコントロールする特殊地形は3枚。
ライフは6。


GAME 3


最終ゲームも小泉は1ターン目に《虚空の杯/Chalice of the Void(MMA)》を唱える。だが松本はこのゲームは《Force of Will》を持っていたため、これは阻まれる。

続けて2ターン目に《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》を唱えると、レスポンスで松本は《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》。回答策、更に言うならば手札を余計に消費しない《目くらまし/Daze(NEM)》であると最高というところだが、どちらもなく。《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》は無事に着地する。

《突然の衰微/Abrupt Decay(RTR)》、《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》、《思案/Ponder(M12)》の3択で《思案/Ponder(M12)》を選んだ小泉。松本はライブラリーに隠していた《タルモゴイフ/Tarmogoyf(MMA)》をそのままプレイ。3/4のため、このターンは《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》をブロックできない。
小泉は更に《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》でエルドラージを指定し、《作り変えるもの/Matter Reshaper(OGW)》を着地。

息を吐く松本。まずは《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》で隠していた《渦まく知識/Brainstorm(ICE)》をプレイ。戻す2枚でこのマッチで一番の長考をし、《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》をキャストしてターン終了。

小泉は臆することなく攻撃。《作り変えるもの/Matter Reshaper(OGW)》が《タルモゴイフ/Tarmogoyf(MMA)》にブロックされ、めくれたのは《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》。勿論指定はエルドラージ。この《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》で4枚目の土地を手に入れた小泉は喜んで《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》を召喚する。
松本の手札は《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》と《稲妻/Lightning Bolt(4ED)》。前者をリムーブする。

松本は《不毛の大地/Wasteland(TMP)》をドローし、これで《エルドラージの寺院》を破壊。小泉のマナを2枚の《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》のみに縛る。

小泉からのエルドラージ攻勢は一旦止む。が、今度は《漸増爆弾/Ratchet Bomb》のプレッシャーには晒されることとなる。

松本がドローしたのは2枚目の《稲妻/Lightning Bolt(4ED)》で、《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》1体を除去し、1ドロー。

《漸増爆弾/Ratchet Bomb》は2となり、《タルモゴイフ/Tarmogoyf(MMA)》が除去されるも、松本は手札に温存していた《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》と《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》をプレイ。

小泉がコントロールしているのは《エルドラージのミミック/Eldrazi Mimic(OGW)》と《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》のみ。松本は2枚の《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》と《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》。このままターンが進行していけば有利になるのは松本だ。

だがそんな松本の希望を打ち砕く《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》。《エルドラージのミミック/Eldrazi Mimic(OGW)》が5/5となり、これで《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》と《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》はチャンプブロックに回るしかなくなってしまう。

最後のドローを確認すると、松本はグランプリ千葉トライアル優勝者を称えるため、右手を差し出したのだった。
PWC第500回記念大会カバレッジ⑥
PWC第500回記念大会カバレッジ⑥
500回記念PWCは、最終ラウンド時点でなんと全勝チームがなく、5勝1敗が5チーム並ぶという大混戦。

どのチームが優勝するか全くわからない第7ラウンドでフィーチャーマッチを戦うのは、現在1敗の2つのチームだ。

まずはPWCの強豪で何度もPWCCのカバレージなどで登場している守屋 大輔と、妻である守屋 恵理香、そして三角からなる『3M』。

一方、こちらもPWCでお馴染みの『重鎮組』の3人。舘野、伊達、来栖のチーム『Zyuchin Gumi』だ。


カバレージテーブルに腰掛ける守屋 恵理香と来栖 一輝。勝てば優勝が限りなく近づくだけに、和やかなチーム戦と言えど、僅かな緊張が伺える。

PWCを愛する二チームが優勝を争い、今衝突する。


GAME 1


先手の守屋は《要塞化した村/Fortified Village(SOI)》で《梢の眺望/Canopy Vista(BFZ)》を公開しつつ、《ニッサの誓い/Oath of Nissa(OGW)》。《導路の召使い/Servant of the Conduit(KLD)》を見つけ出し、2ターン目に戦場に送り出す。

後手の来栖も《梢の眺望/Canopy Vista(BFZ)》タップイン。白緑トークンやバントカンパニーという白緑デッキが流行していた以前のスタンダードでは良く見られたたが、カラデシュ後の環境ではめっきり見なくなったこの光景に、思わず守屋は「同型か?」とつぶやく。
来栖が2ターン目に唱えたのは《森の代言者/Sylvan Advocate(OGW)》。同型の可能性はまだある。

3ターン目に守屋は《導路の召使い/Servant of the Conduit(KLD)》の力を借りて土地を置く前に《不屈の追跡者/Tireless Tracker(SOI)》をキャストし、セットランドで手掛かりを生み出す。

緑白というカラーは《ドロモカの命令/Dromoka’s Command(DTK)》を失ったことで、クリーチャーに対処しづらい。来栖は《不屈の追跡者/Tireless Tracker(SOI)》を除去できず、《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》をプレイするのみ。

そして《空中対応員/Aerial Responder(KLD)》が守屋の戦場に現れると、来栖の攻撃は全てシャットアウトされてしまう。

続けて守屋が唱えたのは《新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulk(KLD)》。

《空中対応員/Aerial Responder(KLD)》にはなんとか《停滞の罠/Stasis Snare(BFZ)》を向けたものの、来栖には膨れ上がった戦場のクリーチャーを対処する術がない。

《不屈の追跡者/Tireless Tracker(SOI)》がアドバンテージをもたらし、手札も戦場でも圧倒した守屋が、間もなく第一ゲームを先取した。


来栖0-1守屋


どうやら二人のデッキはほとんど内容が同じでミラーマッチだった様子。

守屋「まさか同型に当たるなんて…」
来栖「(笑)」
守屋「流石に初めてです」
来栖「ですね」

珍しい白緑ミラーマッチに、会話が弾む。


GAME 2


先手は入れ替わって来栖。《要塞化した村/Fortified Village(SOI)》から《森の代言者/Sylvan Advocate(OGW)》を送り出し、3ターン目は《空中対応員/Aerial Responder(KLD)》。

守屋の出だしもまずまずだ。《導路の召使い/Servant of the Conduit(KLD)》から3ターン目にはタップインになってしまうものの、《導路の召使い/Servant of the Conduit(KLD)》経由で《空中対応員/Aerial Responder(KLD)》。《空中対応員/Aerial Responder(KLD)》が睨み合う。

だがここで先手の来栖は土地が止まってしまう。《停滞の罠/Stasis Snare(BFZ)》で守屋の《空中対応員/Aerial Responder(KLD)》を追放し、攻撃を仕掛ける。

そして守屋の土地もここでストップ。だが大きく違うのは、同じ事故でもマナクリーチャーをコントロールしているということだ。《石の宣告/Declaration in Stone(SOI)》は怖いものの、《導路の召使い/Servant of the Conduit(KLD)》の2体目を唱えて再びターンを来栖に返す。

来栖は《空中対応員/Aerial Responder(KLD)》と《森の代言者/Sylvan Advocate(OGW)》で攻撃。これに対し守屋は《導路の召使い/Servant of the Conduit(KLD)》2体で《森の代言者/Sylvan Advocate(OGW)》をブロックした後にマナを出して《翼切り/Clip Wings(SOI)》で《空中対応員/Aerial Responder(KLD)》を葬る。

盤面を一気にきれいにした守屋。この更地に送り込むのは《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》。

来栖もここでようやく4枚目の土地を引き、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》をプレイするのだが、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》同士の対決で圧倒的に有利なのは先手側だ。

守屋は騎士トークンに《停滞の罠/Stasis Snare(BFZ)》を浴びせ、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》で攻撃。来栖の《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》を場から退ける。

《博覧会場の警備員/Fairgrounds Warden(KLD)》で騎士トークンを追放してなんとか場を抑えたい来栖。だが《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》が止まらない。ターンを返して《停滞の罠/Stasis Snare(BFZ)》を構えれば《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》はトークンを出すだけだ。

防戦一方の来栖に守屋が《炎呼び、チャンドラ/Chandra, Flamecaller(OGW)》を突きつけ、守屋が優勝への大きな1勝をチームにもたらしたのだった。


来栖0-2守屋


そして全く同じタイミングで三角が伊達に勝利!
これによりチーム『3M』は6勝1敗となり、優勝に望みを繋いだのだった。

チーム『3M』Win!
PWC第500回記念大会カバレッジ⑤
PWC第500回記念大会カバレッジ⑤
このラウンドでぶつかるのは、PWCの三強と言っても過言ではない三人が集った、チーム『Mituyasu Yuki』と、PWCの常連プレイヤーの、チーム『Sword Master TKN』だ。

普段からトーナメントで顔を合わせる6人。席に座るや否や、渡辺の目の前に梁瀬が現れると、チームメイトの笹尾が声をかける。

笹尾「梁瀬さんのデッキ、青白コントロールだよ。《燻蒸/Fumigate(KLD)》がいっぱい入ってて、《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn(SOI)》は入ってても1枚か2枚。だからあまりケアしなくていい。《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection(KLD)》がメインに入っているからそこは注意しよう」
梁瀬「全部筒抜けー(笑)」
渡辺の対面でデッキをシャッフルする梁瀬、思わず笑顔になる。

こういった助言は、チームスタンダードならではだ。
そして対戦前から笑い声が聞こえるのも、チーム戦以外ではそう起こらない。

何にせよ、ゲームが始まる前からデッキのアーキタイプだけでなく細かい枚数すら露わにされてしまった梁瀬。

勝負の行方やいかに。


GAME 1


7枚を見るたびにすぐにライブラリーに戻した梁瀬は、次の6枚には仕方なくキープを宣言。

ゲームは渡辺の軽快な攻撃から始まる。

2ターン続けて《スレイベンの検査官/Thraben Inspector(SOI)》を唱え、《鋭い突端/Needle Spires(OGW)》を挟んで4ターン目には《ピア・ナラー/Pia Nalaar(KLD)》をキャスト。

そんな攻めに対応していかなければならない、青白コントロールの梁瀬。《港町/Port Town(SOI)》、島と土地を並べ、ここから除去や打ち消しを連発していきたいのだが、アクションを何も起こさない。

しかも4枚目の土地を置くこともできず。1ターン遅れて島を引いて来たものの、手札では《燻蒸/Fumigate(KLD)》が泣いている。

渡辺が《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》を唱えると、その《燻蒸/Fumigate(KLD)》すら効果がなく。

結局1枚の呪文も唱えることなく、梁瀬は次のゲームに向かうことを決めたのだった。


梁瀬0-1渡辺


GAME 2


今回は渡辺の方がマリガンスタートとなるのだが、先に呪文を唱えたのは渡辺で、《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》を着地させる。

先ほどよりは落ち着いてゲームが出来る梁瀬――だがなんと3枚目の土地が置けない。続けて渡辺が唱えた《模範操縦士、デパラ/Depala, Pilot Exemplar(KLD)》にも対処できず、4点のダメージを大人しく受ける。

梁瀬のドローは……土地。だがアンタップイン出来ない《港町/Port Town(SOI)》。悔しそうにターンを返す。

そして渡辺が《模範操縦士、デパラ/Depala, Pilot Exemplar(KLD)》を《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》に搭乗させると、めくれたのはなんと《模範操縦士、デパラ/Depala, Pilot Exemplar(KLD)》と《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》!

殴ってきた《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》こそ《鑽火の輝き/Immolating Glare(OGW)》で対処した梁瀬だったが、見えている2枚目の《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》が即座に戦場に。

渡辺が《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》を唱えると、次の土地も《港町/Port Town(SOI)》だった梁瀬には、もう手は残されていなかった。


梁瀬0-2渡辺


高速で終わってしまった戦いの横で、全く同じ戦いが繰り広げられていた。今度はチーム『Mituyasu Yuki』の斉田が赤白を、チーム『Sword Master TKN』の笹尾が青白コントロールを使用している。


ゲーム1は赤白機体の斉田があっと言う間にビートダウンを完遂しており、今2ゲーム目が始まった。


GAME 2


後手ながら、斉田は1ターン目に《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar(KLD)》、2ターン目に《スレイベンの検査官/Thraben Inspector(SOI)》と展開して積極的に笹尾のライフを削る。

土地をセットするのみの笹尾に対して3ターン目に《模範操縦士、デパラ/Depala, Pilot Exemplar(KLD)》を唱えて一気に攻勢に出る。

このまま一瞬で押し切ってしまうかのように思えたが、笹尾が唱えた《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade(EMN)》を前に、思案に耽る。

梁瀬と相談した上で斉田が出した結論は、《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》プレイ。これで攻撃に向かうことはできるが、《燻蒸/Fumigate(KLD)》の前に無力となってしまう。そこが次の悩みポイントだったのだろう。

結局、《模範操縦士、デパラ/Depala, Pilot Exemplar(KLD)》と《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar(KLD)》で攻撃することに。次のターンに《燻蒸/Fumigate(KLD)》を打つ事ができるのならば、笹尾としてはブロック1択というところだが。

笹尾はこの攻撃をスルー。そして返って来たターンで《港町/Port Town(SOI)》をタップインさせつつ、《ドビン・バーン/Dovin Baan(KLD)》キャスト。プラス能力を《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》に使う。

斉田はとりあえず攻撃に向かおうとする。《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》がある以上、《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade(EMN)》の先制攻撃はないようなものなのだ。先ほどと同じ状況なら。

殴ろうとする斉田を梁瀬が静止する。

梁瀬「《ドビン・バーン/Dovin Baan(KLD)》のプラスで今《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》使えないよ」
斉田「確かに」

この梁瀬のファインプレーにより、斉田は思いとどまる。そして落ち着いて《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》を唱えてエンド。これだけで笹尾は《燻蒸/Fumigate(KLD)》を打ちづらい。

だが笹尾の手から現れたのは《保護者、リンヴァーラ/Linvala, the Preserver(OGW)》。勿論どちらの条件も満たしており、ライフは安全圏に、3/3のトークンが笹尾を守る壁となって現れる。

3/3はまさしく壁となる。《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》の攻撃で3/3トークンはチャンプブロックとなる。手札のない斉田は土地を置いて手札を0枚にしてエンド。

一息つく笹尾。沢山の手札を持っているものの、おもむろにマナを立ててエンド。そして斉田の《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》のアタックに対応して現れる《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn(SOI)》。

この《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn(SOI)》が《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》を攻撃し、忠誠値は3に落ち込む。

ここで斉田、慎重にプランを練る。梁瀬との相談の結果、《石の宣告/Declaration in Stone(SOI)》を《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade(EMN)》に。笹尾の手札からは《否認/Negate(OGW)》が。

再び斉田は悩み、結局《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》だけで攻撃。プレイヤーへの攻撃のため、笹尾はスルーし、ライフは5に。斉田は《スレイベンの検査官/Thraben Inspector(SOI)》だけで攻撃。

《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn(SOI)》の攻撃でついに《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》を失った斉田。だが《高速警備車/Fleetwheel Cruiser(KLD)》で毎ターン《模範操縦士、デパラ/Depala, Pilot Exemplar(KLD)》を搭乗させて能力を使用しているため、手札は潤沢だ。

《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》は《否認/Negate(OGW)》で打ち消されるものの、《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》は着地する。

そしてこのターンもドロー・ゴーを繰り返す笹尾に対し、斉田はついに覚悟を決める。

2枚目の《高速警備車/Fleetwheel Cruiser(KLD)》を唱えると、《鋭い突端/Needle Spires(OGW)》をクリーチャー化させ、レッドゾーンにオールイン。

斉田「何もなければ」
まるで自分自身に言い聞かせるように祈りの言葉をつぶやく。

だが、現実は無情だった。

斉田の希望を摘み取ったのは、《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk(KLD)》。


斉田1-1笹尾


気付けばゲームに勝利していた『ミスターPWC』の三宅が斉田の試合を見守っている。どちらのチームが勝つかは、このテーブルBの結果に委ねられているのだ。

残り試合時間は5分。集まるギャラリー。厳かな雰囲気で、最終ゲームが始まる。


GAME 3


《スレイベンの検査官/Thraben Inspector(SOI)》から軽快にビートを仕掛ける斉田。3ターン目には《模範操縦士、デパラ/Depala, Pilot Exemplar(KLD)》を出し、笹尾はやはりアクションを起こさず。

このターンにプレイする呪文で少考する斉田。やがて《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》に手を伸ばすが、笹尾は《虚空の粉砕/Void Shatter(OGW)》。続けて斉田は《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar(KLD)》を唱える。

笹尾がここで送り出したのは《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade(EMN)》。先ほどの逆転劇を産んだこの天使に対して斉田は――

《石の宣告/Declaration in Stone(SOI)》。
仕方なく笹尾は《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade(EMN)》を戦場から追放領域へ置く。

5ターン目もドローゴーした笹尾。《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn(SOI)》がちらつくが、斉田は意を決して《高速警備車/Fleetwheel Cruiser(KLD)》をプレイ。

これに突き刺さる《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection(KLD)》。
更に《神聖な協力/Blessed Alliance(EMN)》でアタッカーを減らしつつライフを回復し、ゲームは笹尾ペースに。
なると思われたが、斉田のプレイした《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》にカウンターを合わせることができない。

この《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》でプラス能力を使う斉田。エンド前の《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn(SOI)》をケアした動きだ。そして笹尾の手からは《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn(SOI)》が。

《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》を忠誠値1で残すことに成功した斉田。《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn(SOI)》に《石の宣告/Declaration in Stone(SOI)》を向け、笹尾の対応は…なし。

《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》をクリーチャー化。6マナを立てる笹尾に恐れを見せず、全軍攻撃。

対応して笹尾は手札を――使わず、天使達が残した手掛かりを起動する。

そして次の呪文を唱えることはなかった。


斉田2-1笹尾


チーム『Mituyasu Yuki』Win!
PWC第500回記念大会カバレッジ④
PWC第500回記念大会カバレッジ④
PWC第500回記念大会カバレッジ④
ラウンド3も終わり、プレイヤー達は遅い昼食を摂り始める。

マジックプレイヤーの昼食中の話題といえば、それは勿論スタンダードについてだろう。《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》がトップ8で32枚使われていたこと、《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》の可能性、そして活躍を今か今かと待っているレア達についての議論。

ゆったりとした時間が流れるはずのランチタイム。

だが、今日だけは違った。

対戦テーブルで使うはずの机が何故か細長く設置されている。
そしてその机に積み上がる皿。
純白の服に身を包む職人。

ここは今、戦場と化した。

大量の銀シャリ。そしてとても巨大なクーラーボックス。
寿司職人による戦いが、静かに始まった。


GAME 1


寿司職人がその手に握る得物は包丁。
我々が普段料理に使用する包丁と寿司職人の持つ包丁が異なるものであるということはご存知だろうか。
一般家庭で使用される包丁は両方の面に刃のある両刃。それに対し職人が用いるものは片方の面のみに刃の付いた包丁で、『和包丁』と言う名称がある。『両刃の包丁』が切断することに適しているのに対し、『和包丁』はそぎ取ることに特化しており、まさにネタを作る手段としては最も適していると言えるだろう。

だが今回はこの和包丁の出番は少ない。既に魚達は適正な大きさに切られており、様々なネタがクーラーボックスから積み上がる。

勝負はここからだ。職人がシャリを掴み取る。

右手でシャリを掴むと、それを優しくつまむ。決して寿司職人は米に力を入れない。優しく、潰さぬように、かつ心地よいスピードで、シャリを完成させて行く。
何度もこね続け、崩れないように固めて行く。柔らかく、形をしっかりと作る。そのどちらが欠けても美味しいお寿司は出来上がらない。

しっかりとしたシャリは、口の中で弾けると言われている。柔らかすぎれば崩れてしまい、硬すぎれば口に入れた時にほぐれが悪くなってしまう。このシャリを握る作業は、寿司という日本が誇る伝統料理の中でも最も重要なファクターなのだ。

この難しい動作を、美しい姿勢で行い続けるのが寿司職人のすごいところだ。寿司職人は寿司を握るだけに非ず。美しくリズムよく握るその姿でも寿司職人は魅せる。

シャリが出来上がればいよいよ寿司の完成が近づく。

魚と米が融合し、転がすように握っていく。シャリが飛び出してしまわないようにそれを行いつつ、最小限の動きで全体の形を整えて行く。
前後を回転させて少しずつ調整していき、シャリとネタが合体していく。海を泳ぐ魚と、大地で育つ稲。地と海の融合により、今また奇跡が誕生しようとしている。

最後に指で寿司をつまむ。この最後の一締めで、見事に寿司は完成だ。

職人、圧倒的なスピードで寿司を完成させる。そこに割り込む余地などどこにもなかった。


GAME 2


見事3-0したチームのプレイヤーたちが寿司職人の前に押しかける。

ただでさえお腹が空く時間。加えて目の前で職人が寿司をずっと握っているのだ。酢飯の匂いと魚の香りが食欲を更にくすぐると、我慢できるはずもない。

瞬く間にお皿の上のお寿司たちが消えて行く。
凄まじいスピードで寿司を握る職人でも追いつかない速度で、プレイヤーは寿司を取り、醤油を僅かに付け、口に運ぶ。

勿論上がる歓声は1つ。

「うまい!!」

寿司職人の圧勝だった。


GAME 3


寿司職人の作る姿、食べているプレイヤー達を見て、我々スタッフも我慢できるはずがない!

まずは寿司といえばこれ、マグロ!
漢字で鮪と書くこの赤い魚。その名前の由来は、船の上から泳いでいるマグロを見ると、真っ黒い魚が泳いでいるかのように見えることから、真っ黒→真黒→マグロとなったのではないかと言われている。

一心不乱に口に運ぶ!

う、美味すぎる。

口の中に入った途端、まず口内いっぱいにマグロの匂いが立ち込める。ひとたび噛めば程よく引き締まったシャリが口の中で弾け、いっぱいに広がる。
そして温かいシャリの味に続くはマグロの味。まるで肉のように凝縮された旨味がやってくると、シャリと醤油と絡み合い、あっという間に飲み込みたくなる。

幸せをもう少しだけ持続させたい。その一方で早く飲み込んでしまいたい。
二律背反。あっという間に誘惑に負け、飲み込んでしまった。


続けてぼたん海老。

見た目から既に衝撃だ。これまで知っていた海老とは全く違う。普段はいないはずの頭まで残っているではないか。

尻尾を取り除きつつ、一気にかぶりつく!

これは本当に海老なのか?まず口に入れた瞬間に自問自答してしまったほどだ。それほどまでに柔らかい。そしてあまりにも濃厚だ。
この濃厚っぷり。最早肉ですらない。ピチピチとした見た目。だがいざ噛めば何の抵抗もなく口にとろけていく。
そして海老を長く楽しみたいという気持ちとは裏腹に、海老はあっという間に消えていく。舌に残るのはとろりとした感覚だけだ。
一瞬で口の中から消えてしまう濃厚さ。食べた後も、これが海老だと言うことが信じられない。

美味しすぎる!!


寿司職人さん、投了です。


寿司職人3-0でWin!!
PWC第500回記念大会カバレッジ③
PWC第500回記念大会カバレッジ③
PWC第500回記念大会カバレッジ③
お腹も鳴ってきた13時過ぎに始まる第三ラウンド。

普通ならばランチを済ませた後のこの時間。だが今日、2-0で第三回戦を迎えたプレイヤー達は、お腹を空かせてこれから勝負に挑むことだろう。

なぜなら3-0したチームには、寿司職人が目の前で握った寿司が振る舞われるのだ。

絶対に負けられない寿司賭けマッチに挑むのは、この2チーム。

まずはチーム『Team Chuou-Line』。JR中央線沿線に住む3人、高橋、倉上、塚本の3人で構成されたこのチームは、昨年行われたモダンのチーム戦でも優勝を収めている。倉上はプロツアー横浜への参加経験のあるトーナメントプレイヤーで、高橋は黒を愛していることで知られるプレイヤー。そして塚本は公式の記事でもお馴染みの独創的なデッキビルダーで、プロツアー参戦経験も勿論ある。

そんな塚本と相対するは、チーム『Blamas GUNDAN』。PWCの常連にしてアイドルのBlackmasterこと伊藤率いる軍団だそうで、今回伊藤が引き連れるのは、チーム豚小屋の河浜と、グランプリ静岡優勝の仲田だ。

そしてカバレージ席に座るのは伊藤と塚本。

果たして寿司をその口に運ぶことが出来るのは、チーム『Team Chuou-Line』か、チーム『Blamas GUNDAN』か。


GAME 1


先手を得たのは伊藤だが、ファーストアクションは塚本の《亢進する亀/Thriving Turtle(KLD)》。
《熱錬金術師/Thermo-Alchemist(EMN)》を送り出してバーンであることを示す伊藤を意に介さず、《ガラス吹き工の組細工/Glassblower’s Puzzleknot(KLD)》を着地させてエネルギーを貯める。

2色目のカラーが黒であることを明かした伊藤。《苦しめる声/Tormenting Voice(KTK)》で手札の循環を行いながら、《傲慢な新生子/Insolent Neonate(SOI)》を召喚。

《放埒/Live Fast(KLD)》でエネルギーと手札を貯める塚本だが、ライフを狙う伊藤のデッキに対しては手札を使い切ることができるか怪しい。《集団的抵抗/Collective Defiance(EMN)》が本体にダメージを与えつつ《亢進する亀/Thriving Turtle(KLD)》を排除すると、ライフは一気に一桁へ落ち込む。

《霊気との調和/Attune with Aether(KLD)》、《ガラス吹き工の組細工/Glassblower’s Puzzleknot(KLD)》を唱えてエネルギーの数はついに13。ライフを上回る数のエネルギーを持つ塚本。

だが《血管の施し/Alms of the Vein(SOI)》と《癇しゃく/Fiery Temper(SOI)》を伊藤が開示すると、エネルギーは一度も消費されることはなかった。


伊藤1-0塚本


GAME 2


塚本は再びエネルギーを貯め続ける。

1ターン目には《亢進する亀/Thriving Turtle(KLD)》、続けて《織木師の組細工/Woodweaver’s Puzzleknot(KLD)》でエネルギーを5個貯める。

だが今回は伊藤の動きが先ほどよりも良い。最初のターンにはアクションを起こせなかったものの、《熱錬金術師/Thermo-Alchemist(EMN)》から3ターン目に《苦しめる声/Tormenting Voice(DTK)》。そのディスカードで《血管の施し/Alms of the Vein(SOI)》をキャストし、ライフを一気に奪い取る。

これには塚本も厳しい――かと思われたのだが、このゲームの塚本は違う。
ここで唱えたのは《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》。前のターンで《織木師の組細工/Woodweaver’s Puzzleknot(KLD)》を生贄に捧げているため、既にエネルギーは7個だ。

そしてこの《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》からめくれたのは《約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End(EMN)》。

対戦相手のターンエンドに出てくる《約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End(EMN)》。まさに驚異であり脅威。

手札をズタズタにされた伊藤。目の前で鎮座する13/13を前に最後の抵抗として《集団的抵抗/Collective Defiance(EMN)》をキャストするのだが、塚本の《否認/Negate(OGW)》がゲームを終わらせた。


伊藤1-0塚本


GAME 3


テイクマリガンした伊藤は2ターン目に《熱錬金術師/Thermo-Alchemist(EMN)》というスタート。

塚本はといえばいつも通りに《亢進する亀/Thriving Turtle(KLD)》と《霊気との調和/Attune with Aether(KLD)》でエネルギーを貯めていく。だが伊藤の《苦しめる声/Tormenting Voice(DTK)》を《侵襲手術/Invasive Surgery(SOI)》を狙い澄ました《侵襲手術/Invasive Surgery(SOI)》で打ち消す。

更に《ガラス吹き工の組細工/Glassblower’s Puzzleknot(KLD)》を唱えてエネルギーを貯めていく。2枚目の伊藤の《侵襲手術/Invasive Surgery(SOI)》も打ち消し、攻守共に完璧だ。

《放埒/Live Fast(KLD)》で手札を増やし、2枚目の《亢進する亀/Thriving Turtle(KLD)》をキャストすると、ついに《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》を手に入れる。

2回の《苦しめる声/Tormenting Voice(DTK)》を打ち消されていたことで、伊藤のハンドは既に僅か。準備が整いつつある塚本に対して伊藤は攻勢を仕掛けることができない。

1度目の《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》は《ガラス吹き工の組細工/Glassblower’s Puzzleknot(KLD)》。だが瞬く間に2回目の起動が。

《騒乱の歓楽者/Bedlam Reveler(EMN)》で手札を補充した伊藤に塚本が2回目の《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》で叩きつけたのは《約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End(EMN)》!

伊藤のターンを奪った状態で、《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》は3回目の起動を迎えようとしている。

奪われたターンで土地ばかりの手札を公開した伊藤は、そのまま投了したのだった。


伊藤1-2塚本


これでチーム『Team Chuou-Line』は一勝目。倉上か高橋のどちらかが勝利すれば、見事に寿司を得ることができる。

ちょうどこの時、テーブルBでティムール現出を使う河浜が《老いたる深海鬼/Elder Deep-Fiend(EMN)》と《伐採地の滝/Lumbering Falls(BFZ)》で高橋のライフを削りきったところだった。

勝てばチームの勝利が確定する高橋。自分が負ければ寿司を食べられなくなる河浜。

寿司だけに、手に汗握るゲーム3が始まった。


GAME 3


マリガンスタートとなったマルドゥ・コントロールの高橋。《感動的な眺望所/Inspiring Vantage(KLD)》と沼を立てて河浜を迎え撃ち、場に出てきたクリーチャーが《原初のドルイド/Primal Druid(EMN)》だったことで、安心して自分のターンで《苦い真理/Painful Truths(BFZ)》をキャストする。

3ターン目をパスした河浜。マリガン分をすっかり回復した高橋は4ターン目のアクションで悩む。選んだのは《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger(SOI)》。
ターンエンドに河浜は《過去との取り組み/Grapple with the Past(EMN)》で墓地を肥やすと、その時に拾っていた《首絞め/Noose Constrictor(EMN)》をキャストする。


ここでテーブルAの倉上が仲田の赤白機体に破れ、このゲームの勝者とそのメンバーが寿司の権利を勝ち取ることが決定する。

集まる視線。

高橋は落ち着いて《ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet(OGW)》をキャストし、《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger(SOI)》の忠誠度を更に上げ、盤面の優位を図る。
河浜の戦場には《首絞め/Noose Constrictor(EMN)》のみ。とてもこの牙城を打ち崩せそうにない。

が、河浜は100点の回答を持っていた。《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger(SOI)》と《ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet(OGW)》に河浜が浴びせたのは《ナヒリの怒り/Nahiri’s Wrath(EMN)》。攻撃と合わせてこの厄介な2枚をまとめて葬る。

返す刀で高橋は《老いたる深海鬼/Elder Deep-Fiend(EMN)》指定の《失われた遺産/Lost Legacy(KLD)》を向ける。一度は《否認/Negate(OGW)》で打ち消した河浜だったが、高橋は2枚目の《失われた遺産/Lost Legacy(KLD)》を持っており、《老いたる深海鬼/Elder Deep-Fiend(EMN)》がデッキから全て追放される。

そして除去の無い手札を見て高橋は2枚目の《ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet(OGW)》をプレイ。

《過去との取り組み/Grapple with the Past(EMN)》で《不屈の追跡者/Tireless Tracker(SOI)》を見つけていた河浜。だがこの《ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet(OGW)》が超えられない。

更に《害悪の機械巨人/Noxious Gearhulk(KLD)》で《不屈の追跡者/Tireless Tracker(SOI)》を除去し、ゾンビを生み出す。徐々に高橋が有利になっていく。

だが。
河浜の手札から飛び出してきたのは《ナヒリの怒り/Nahiri’s Wrath(EMN)》。《害悪の機械巨人/Noxious Gearhulk(KLD)》と《ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet(OGW)》をまとめて焼き払う!

これで力を失った両者。
高橋はゾンビトークンと《乱脈な気孔/Shambling Vent(BFZ)》、河浜は《原初のドルイド/Primal Druid(EMN)》と《首絞め/Noose Constrictor(EMN)》をコントロールしており、お互いにアクションが起こせない。

ゲームが動くきっかけとなったのは《苦渋の破棄/Anguished Unmaking(SOI)》だった。《首絞め/Noose Constrictor(EMN)》に向けた《苦渋の破棄/Anguished Unmaking(SOI)》を河浜は《否認/Negate(OGW)》で打ち消し、更にトップデッキした《不屈の追跡者/Tireless Tracker(SOI)》への《苦渋の破棄/Anguished Unmaking(SOI)》も、《否認/Negate(OGW)》で打ち消す。

これで河浜が一歩リード、かと思われた。

高橋が《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope(EMN)》を通すことに成功するまでは。

この《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope(EMN)》が《害悪の機械巨人/Noxious Gearhulk(KLD)》を、そして《ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet(OGW)》を回収すると、もう高橋の優位は動かない。

ライフは20を超え、ゾンビも現れ始めると、ついに《害悪の機械巨人/Noxious Gearhulk(KLD)》で攻撃を始める。

続けて《豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury(KLD)》を唱えて《ウルヴェンワルド横断/Traverse the Ulvenwald(SOI)》を河浜のデッキから奪うと、《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade(EMN)》をサーチして盤面を制圧する。

高橋が勝利するのは時間の問題。
だったのだが。

前述した通り、問題なのは時間だった。
高橋が攻撃する時間は、後1ターンしか存在しなかった。


河浜1-1高橋


チーム『Blamas Gundan』vsチーム『Team Chuou-Line』:Draw

両チームは2-0-1となってしまった。
果たして3-0はしていないものの負けなしのこの2チームは、寿司を食べることができるのであろうか?
PWC第500回記念大会カバレッジ②
PWC第500回記念大会カバレッジ②
記念すべき第500回目のPWCはチームスタンダード。その初戦に相応しいチーム同士が相対することとなった。

まずはテーブルの左側。9代目ミスターPWC、中道大輔が、愛妻である中道と、そしてThe Finals2011トップ8の小柳と共に登場だ。中道は様々なフォーマットの達人だが、特にスタンダードで好成績を挙げ続けているだけに、このチーム『kodomo kokkai』の本日のデッキは注目だ。

対するは山本、山田、小崎のチーム『BUTAGOYA』だ。チーム豚小屋と言えば、元はこのPWCで発足したチームであり、最初はPWC下位卓のプレイヤーが集い、切磋琢磨しあい、やがてプロツアー王者を輩出するまでに成長したチームだ。2014年にはPWC Championshipを金子が制しており、本日テーブルAに座る山本は、BIG MAGIC OPNEの優勝経験もある。草の根大会もプレミアイベントも豚小屋は制覇しているのだ。

この熱い組み合わせの第一回戦。3つの対戦席から、中道 大輔と小崎 陽介の対決をお届けしよう。


GAME 1


ゲームは中道の《発生の器/Vessel of Nascency(SOI)》で幕を開ける。応えて後手の小崎は《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar(KLD)》。2ターン目には《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》を送り込み、猛攻を仕掛ける。

一方の中道の動きも悪くない。2ターン目は《発生の器/Vessel of Nascency(SOI)》を起動するにとどまるも、《霊気との調和/Attune with Aether(KLD)》2枚で一気にエネルギーを4つとし、更に追加の《発生の器/Vessel of Nascency(SOI)》。

墓地に落ちる《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger(BFZ)》を見つめて僅かに表情を変える小崎。エネルギーが6個貯まれば《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》が一気に怖くなる。戦場には出ていないものの、まずデッキに入っているのは間違いないだろう。

小崎は《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger(KLD)》を唱えて《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》に登場し、6点を与える。

このままでは場だけで負けてしまう中道。手札から《コジレックの帰還/Kozilek’s Return(OGW)》を唱えて延命を図るのだが、《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger(KLD)》はターン終了時に場に戻り、《スレイベンの検査官/Thraben Inspector(SOI)》が手札から飛び出し、《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》は再びフル回転を始める。
これで中道のライフは8。

ここで満を持して中道は《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》を唱える。現在のエネルギーは4つだ。

小崎の場には今戻ってきた《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger(KLD)》と《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》、そして《スレイベンの検査官/Thraben Inspector(SOI)》。計算上はライフが1残る。
ターンさえ返ってくれば《発生の器/Vessel of Nascency(SOI)》の生贄でエネルギーが5個になり、後1つ何らかの手段でエネルギーを増やせば、それで《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》を起動できる。そして《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》がエルドラージをめくれば《コジレックの帰還/Kozilek’s Return(OGW)》で盤面を一層してしまえるのだ。

が、中道の目論見は外れた。
小崎がプレイした《グリフの加護/Gryff’s Boon(SOI)》が《スレイベンの検査官/Thraben Inspector(SOI)》に翼をもたらし、中道の最後の1点を削りきったのだった。


中道0-1小崎


ゲームの合間に中道は隣に座る愛妻にサイドボーディングプランを聞かれ、デッキをシャッフルしながら応じる。小崎も、一本目を落としてしまった山田とサイドボードについて意見を交わす。
こう言ったチームメイト同士の相談もチーム戦の醍醐味だ。

やがて二人は自らの戦いに戻る。中道は星を取り戻すために、小崎は貴重なチームの1勝をあげるために。


GAME 2


今回は中道に1ターン目のアクションはなく、小崎の《スレイベンの検査官/Thraben Inspector(SOI)》が初動となる。
2ターン目に中道は《安堵の再会/Cathartic Reunion(KLD)》で《コジレックの帰還/Kozilek’s Return(OGW)》と《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger(BFZ)》を墓地に捨てて3ドロー。更に《ガラス吹き工の組細工/Glassblower’s Puzzleknot(KLD)》と、着々とビッグアクションに向けて準備を進める。

だが小崎の唱えた《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》が少し厳しい中道。その上《永遠の見守り/Always Watching(SOI)》まで張られてしまい、一気に5点のクロックに晒される。

《織木師の組細工/Woodweaver’s Puzzleknot(KLD)》をキャストしつつ《霊気溶融/Aether Meltdown(KLD)》を《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》にエンチャントして生き延びるために全力を出す中道。小崎は後続として《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade(EMN)》を召喚。

中道は2枚目の《安堵の再会/Cathartic Reunion(KLD)》。またしても《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger(BFZ)》をディスカードし、エンド。既にエネルギーは9個貯まっているのだが、大きなアクションは取れない。

小崎の攻撃に対して《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade(EMN)》に《霊気溶融/Aether Meltdown(KLD)》の2枚目をキャストするとエネルギーは10個に。アクションは……依然としてなし。

が、手札が芳しくないのは小崎も同じだった。《蓄霊稲妻/Harnessed Lightning(KLD)》で《スレイベンの検査官/Thraben Inspector(SOI)》を失うと、それに続くクリーチャーを引かない。《霊気溶融/Aether Meltdown(KLD)》がエンチャントされた《折れた刃、ギセラ/Gisela, the Broken Blade(EMN)》の1点クロックしか用意できない。

ようやく《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》を引き当てた小崎だった。だが《ガラス吹き工の組細工/Glassblower’s Puzzleknot(KLD)》で繰り返し占術を行っていた中道も、ついにあのカードに辿り付いていた。

降り立つのは《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》。
エネルギーは16個。

そしてライブラリーから現れる《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger(BFZ)》。《永遠の見守り/Always Watching(SOI)》と《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》が追放され、《コジレックの帰還/Kozilek’s Return(OGW)》の誘発に対応して《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》が生贄に捧げられる。

この《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger(BFZ)》には《石の宣告/Declaration in Stone(SOI)》を打ち込んだ小崎。だが中道の戦場には《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》と大量のエネルギー。

次の《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》が《世界を壊すもの/World Breaker(OGW)》をめくると、小崎に残された手は投了だけだった。


中道1-1小崎


チームの状況は現在0-1でチーム『kodomo kokkai』がリードだ。
山本は小柳に敗れてしまい、山田と中道はこれから最終ゲーム。小崎と山田がこのゲーム3を二人とも勝たなければ、チーム『BUTAGOYA』は敗北してしまう。

中道の15枚の開示を見てからもサイドボードを入念に行う小崎。中道と山田の最終ゲームが始まったところで、ようやく小崎は運命の3ゲーム目に臨む60枚を決めた。


GAME 3


ここで中道は痛恨のダブルマリガン。5枚にすり減った手札で苦い表情でキープを宣言する。

ゲームの口火を切ったのは《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger(KLD)》。これに中道が《霊気溶融/Aether Meltdown(KLD)》を付けるスタート。
普通に除去してしまえば《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger(KLD)》は墓地から戻ってくるだけだが、場に残しながら無力化できる《霊気溶融/Aether Meltdown(KLD)》ならば話は別だ。《スレイベンの検査官/Thraben Inspector(SOI)》を唱えて手がかりでカードを引くという今ひとつなアクションで、小崎は小首を傾げる。

中道は3ターン目もドロー、セットゴー。《霊気溶融/Aether Meltdown(KLD)》を構えるのだが、小崎がここでプレイしたのは《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》。仕方なく《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》が出した2/2トークンにエンチャントする。

メインに入った中道は《ガラス吹き工の組細工/Glassblower’s Puzzleknot(KLD)》を唱え、この占術で大いに悩む。エネルギーはこれで6。中道は結局これを上と下に積み、4枚目の土地を置くことが出来ずにターンエンド。

小崎は《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》をクリーチャー化して攻撃し、更に《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter(KLD)》と《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》をプレイ。これで残された時間はほとんどない。

この状況でもまだ中道はアクションを起こすことが出来ない。

そして小崎の《永遠の見守り/Always Watching(SOI)》が、中道に次のターンを与えなかった。


中道1-2小崎


これでチーム戦績を1-1と戻したチーム『BUTAGOYA』。
勝負の行方は真ん中のテーブルの山田と中道の対決に委ねられた。


GAME 3


ゲームは既に佳境。緑黒昂揚の山田と赤白機体の中道。

攻勢を仕掛ける中道を山田がどういなすか、というゲームなのだが、戦場でクリーチャーを多くコントロールしているのは山田の方だった、

《スレイベンの検査官/Thraben Inspector(SOI)》や《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar(KLD)》を並べる中道に立ちはだかる《墓後家蜘蛛、イシュカナ/Ishkanah, Grafwidow(EMN)》と蜘蛛達。

お互いに手札はなく、山田は《過去との取り組み/Grapple with the Past(EMN)》で後続を更に供給し、アーティファクトを引くことが出来ずに1/1のままの《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar(KLD)》は蜘蛛の前に攻撃に向かえない。

なんとか《高速警備車/Fleetwheel Cruiser(KLD)》を引いた中道。だが既に攻撃を始めている山田に対し、ライフを守らなければならない中道は、《高速警備車/Fleetwheel Cruiser(KLD)》もブロックに回さざるを得ない。


クリーチャーもライフも無い中道。最後のドローをするとカードを片付け始め、これでチーム『BUTAGOYA』の勝利が決まったのだった。


チーム『BUTAGOYA』Win!

PWC第500記念大会カバレッジ①
PWC第500記念大会カバレッジ①
本日の第500回新宿PWCは、3人チームスタンダードです。参加チーム、スイスドロー回戦にてスタートしました。

新スタンダード環境のチーム戦ということで新カードの話題があちこちから聞こえてきます!

オンラインペアリングはこちら
https://dl.dropboxusercontent.com/u/49164472/PL.html

なお、本日は記念すべき500回目の大会ということで、第三回戦終了後に全勝だったチームには、寿司職人がその場で握った寿司が振る舞われます!
(※)写真はイメージです

熱戦の模様はお寿司の様子などは、カバレッジにてこちらで随時更新していきます!
タイトルの日程につきまして、速報をTwitterでお知らせした限りでDiary Noteでの発表が後回しになってしまっておりました。大変申し訳ございません。

10月2日は既に様々な記念大会系が予定されておりましたので、そちらを避けて、10月10日(祝)を正式な開催日とさせて頂きます。

イベント内容は何も変わりません。
何かを握るのも(台風で市場が止まると危ないけど)変わっておりません。ぜひ皆様お誘い合わせの上ご来場のほどお願い申し上げます。

イベント名:PWC第500回記念大会
日程:2016年10月10日(祝)
会場:東京マルチメディア専門学校
フォーマット:3人チームスタンダード
日頃の感謝を込めた特別企画:
現在企画内容を詰め始めています。何かを捌くかもしれませんし3勝0敗チームのお昼ご飯に職人が何かを握ってくれるかもしれません。決まり次第おって告知させて頂きます。

1999年に秋田県秋田市にて、そして2001年には神奈川県横浜市にてスタートしたPWCという草の根大会はいつの間にか年月を重ねまして今年で16年目(合計18年)となります。

こちらはそれら過去の記録を途中まで記載しているページです。
更新に全然手が回っておらず申し訳ありません。
http://mtgjapan.blog19.fc2.com/blog-entry-596.html

そして、タイトルとしてPWC◯◯回が付く大会は第500回目が見えて来ました。
以前はPTQ、日本選手権予選、Finals予選、国内GPTといったプレミアムトーナメントからは全てPWC◯◯回を外しておりましたので、これらを含めると開催数が正直何回目になっているかわかりませんが、まずは今年でちょうど節目を迎える形となります。

普段よりPWCにて遊んで頂いている皆様に改めてお礼申し上げます。

そこで、第500回記念大会を下記の日程で実施致します。
まだ詳細は決まりきっておりませんが、予定発表はなるべく早い方が参加予定も組みやすいかと思いますので、ぜひ皆さんお誘い合わせの上ご来場ご参加頂けますと幸いです。

※さっそくで申し訳ございません。既に予定済みの他イベントや催事と被っているというお話を伺いまして日程は変更される場合があります。近日中に再度発表させて頂きます。


イベント名:PWC第500回記念大会
日程:2016年10月2日(日)
会場:東京マルチメディア専門学校
フォーマット:3人チームスタンダード
日頃の感謝を込めた特別企画:
現在企画内容を詰め始めています。何かを捌くかもしれませんし3勝0敗チームのお昼ご飯に職人が何かを握ってくれるかもしれません。決まり次第おって告知させて頂きます。

【2016年度】第12期PWC優勝プレイマット
優勝者へ贈られるPWC協賛賞品は毎年度ごとに切り替わります。
Tシャツや大型スポーツタオル、ポロシャツなんてこともありましたが、去年度のプレイマットにご好評を頂きまして今年度もプレイマットです。
デザインを変えつつ2年連続でお贈りさせて頂くことになりました。

改めまして、PWC協賛大会では優勝特別賞品として数量限定(たぶん年間で60枚くらい)で2016年度も配布させて頂きます。

なお、PWC-JP.comのトップページにも鎮座しているこのプレイマットなのですが、制作が遅れてしまって4-5月のPWC協賛大会では配布ができておりません。
以下のリストにお名前のある方はお手数ですがPWC-JP.comにて告知されている大会にご参加される際にご一報頂けますと幸いです。

※一部の大会では優勝者とプレイマット獲得者が異なります。以下のリストに不備がありましたらその旨お知らせ下さい。

【日付:会場:該当プレイヤー名】
4/9 : 横浜 : Iwazaki, Yuutaさん 【お渡し済み】
4/10 : 新宿 : Terada, Tadashiさん 【お渡し済み】
4/16 : 川崎 : Nakada, Ryoさん 【お渡し済み】
4/23 : 秋葉原 : Saida, Toshihiroさん
4/29 : 葛西 : Miyake Kyoheiさん 【お渡し済み】
4/30 : 町田 : Nakamichi Daisukeさん
5/1 : 東神奈川 :Shimizu, Naokiさん
5/14: 横浜 : PPTQ:Zhao, Tian Yuさん
5/15: 新宿 : Kato, Kensukeさん
5/21: 横浜 : Kurata, Shintaroさん

PWC-JP.comで告知されている2015年度の​大会も間もなく終了となります。
そこで、2016年度と共にスタートする第12期のPWCポイントランキングについてお知らせ致します。

先日の記事で「ポリシー変更によりプレミアムイベントで他イベントの参加権利を配布することがNGとなった」ことをお伝えしました。
参加権利を配布する先が非認定大会でもNGというのはなかなかに衝撃的な変更点です(つまりMTGと無関係な何か、例えば温泉旅行プレゼントというのも無し)。
http://62655.diarynote.jp/201601230731467050/

このポリシー変更が年末発表・年始施行というタイミングでしたので、年度末に開催されるPWCC2016の参加権利の配布について混乱を招いてしまったことは大変申し訳ありません。
PWCC2016は晴れる屋さんのカバレッジチームにもご対応頂き、主催であるイエローサブマリンさんが対応され、また多くの方々にもご来場頂き例年以上の盛り上がりで無事に開催・閉幕致しました。
よろしければ以下カバレッジもぜひご覧下さい。
http://www.hareruyamtg.com/article/category/detail/2560


さて、それでは「ポリシー変更によりプレミアムイベントで他イベントの参加権利を配布することがNGとなった」ままでシーズンがスタートする2016年度のPWCはどうなるのでしょうか。

PWCは?
PWC Championshipは?
PWCポイントランキングは?


ご安心下さい。
2016年度も自分の戦績を友人たちと一緒に楽しめるPWCポイントランキングも、そしてそれに付随する第12代目となるMr.PWCも、さらに1年間の総決算となるPWC Championship2017もすべて継続されます。
ただ、全ての基礎となるPWCは表記を変更させて頂きます。そして、イベントポリシーを順守するべく各イベントの内容を一部変更致します。


☆ PWC Championship 2017
【変更点:招待制イベントではなくなります】
つまりオープンイベントです。なお、以下で説明されるPWC協賛大会での上位入賞者やポイントランキング上位100名には参加費の割引チケットが配布されます。
具体的な割引額は主催店舗と後日決定されますが、デフォルトが10,000円→0円といったような「それ実質参加権利でしょ」という内容にはならないでしょう。半額程度が現実的だと思います。
この機会に「年始にMTGに復帰したばかりだけどPWCC出たい!」といった友人を誘い易くなれば嬉しいですね。


☆ PWCポイントランキング
【変更点:倍率変更がシーズンを通して導入されます】
大部分のPPTQではPWCポイントが配布されませんでした。これはPPTQ優勝者が以降のPPTQには参加できないがゆえ、PPTQに優勝していない人の方がポイントを多く貰えるという逆転現象を防ぐためです。これを「参加できない人のいるPPTQを1倍、誰でも参加のできるGPTや3人チーム戦を2倍」といったように倍率変更で対応します。


☆ PWC
【変更点:PWCC2017の参加権利は配布されません】
【変更点:大会タイトルにPWCという文字は表示されません】
【変更点:PWCが協賛させて頂く大会にポイントやプレイマットが配布されます】

ポリシー変更に従ってPWCでは他イベントの参加権利の配布は行われません。
また、プレミアイベントにおいて大会タイトルに本来の大会名(PPTQやGPT)以外の名称であるPWCを表示しません。
そして、PWCは店舗主催イベントに協賛させて頂く場合があります。これはGPのサイドイベントで様々な店舗や団体による協賛大会が開催されているのと同様で、協賛させて頂く場合にはその旨がPWC-JP.comにて告知されます。


2016年度からの変更点は以上です。
最後までお読み頂きましてありがとうございます。
今回の変更点は見方によっては苦肉の策であり、しかし新しい試みでもあり、大会の面白さや継続性を損なって1年早々で終わるかもしれませんが、わかりやすくシンプルな大会運営としてずっと続くかもしれません。
よろしければ少しだけ新しくなったPWCと共にまた1年間お付き合い頂けましたら幸いです。