Round1 三宅恭平VS大井雅貴
2016年3月4日 ゲーム
By Yuya Hosokawa
早速第一回戦でフィーチャーマッチに呼ばれたのは、今期ミスターPWCにして、なんと現在のPWCポイントレースで首位を走る三宅恭平だ。
三宅といえば安定して好成績を出し続けているプレイヤーで、その安定感には定評がある。この最終日に大量リードを迎えていても、ただ勝ち星を積み上げ続けるはずだ。
そんな三宅と対峙するのはPWCの強豪、大井雅貴だ。
昨年のPWCチャンピオンシップでもトップ8に入った大井は、PWCに参加するプレイヤーならば誰もが一度は目にしたことがあるだろう。今期も調子は良く、ポイントレースは9位だ。
三宅と大井はとても親しい間柄で、友人として三宅に是非ともミスターPWCになってほしいと思っているはず。だが真剣勝負の場では友人すら、刃を交えなければならない。
大井が、文字通り巨大な壁となって三宅の前に立ちはだかる。
GAME 1
先手の大井はダブルマリガンながら2ターン目に《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》という好スタートを切る。更にこれが除去されることなく、まずは1度目のルーターで手札を整える。
一方の三宅はタップインと後手が重なり、3ターン目にようやく《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》を戦場に呼び出す。
手札の少ない大井だが、動きは完璧だ。まずは3枚目のフェッチランドを起動して《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》の変身を行うと、捨てたばかりの《焙り焼き/Roast(DTK)》を墓地から使い三宅の《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》を焼く。続くターンの放浪する森林には《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke(KTK)》を合わせる。
更に《ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet(OGW)》を追加。無表情の三宅だが、胸中穏やかではないだろう。
次の《放浪する森林/Woodland Wanderer(BFZ)》も《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》で対処した大井。三宅の手から飛び出してきた《凶暴な拳刃/Savage Knuckleblade(KTK)》をゾンビトークンで受け止めると、ドローをし、思案に耽る。
ここまでゲームを有利に進めていて忘れかけていたが、初手はわずか5枚。手札には2枚の《魂火の大導師/Soulfire Grand Master(FRF)》のみなのだ。
《凶暴な拳刃/Savage Knuckleblade(KTK)》に対して墓地の《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》を使うか悩む大井。三宅の立たせている《大草原の川/Prairie Stream(BFZ)》が、《頑固な否認/Stubborn Denial(KTK)》を脳裏に映させる。
それでも大井は《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》を唱える選択を取った。三宅の手札から《頑固な否認/Stubborn Denial(KTK)》は――なかった。
《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》で守りを固める三宅に対し、《焦熱の衝動/Fiery Impulse(ORI)》を引いた大井はフルアタックを敢行する。《魂火の大導師/Soulfire Grand Master(FRF)》をブロックした《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》にこれを打ち込むが、三宅が引き込んでいたのは《頑固な否認/Stubborn Denial(KTK)》!《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》は生き残り、《束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound(ORI)》は墓地に置かれてしまう。
一気に劣勢となってしまった大井。変異を唱えて三宅が守りを強化する間、2ターン連続で土地を引き続ける。大井が優位な点は、ライフのみだ。現時点で大井のライフは29で、三宅は6。だがこの6点は果てしなく遠い。大井もそう思っていただろう。
《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》を引くまでは。
戦場には7枚の土地と《魂火の大導師/Soulfire Grand Master(FRF)》。まずは《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》を使いまわし、三宅のライフを4とする。
この《魂火の大導師/Soulfire Grand Master(FRF)》は《焙り焼き/Roast(DTK)》で除去されてしまうものの、手札に戻った《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》で三宅のライフは2。
そして《焦熱の衝動/Fiery Impulse(ORI)》が、最後のブロッカーを排除した。
大井1-0三宅
GAME 2
獅子奮迅の活躍を見せた《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》を、今度は三宅がキャストする。が、大井は即座に《焦熱の衝動/Fiery Impulse(ORI)》をここに打ち込む。
3ターン目にはお互いにアクションがなかったが、大井は《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke(KTK)》をきちんと構えている。だがここで三宅がプレイしたのは《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast(BFZ)》。手札に除去のない大井は、僅かに眉を動かす。
三宅はひたすらに《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke(KTK)》をケアして動く。《魂火の大導師/Soulfire Grand Master(FRF)》に《龍詞の咆哮/Draconic Roar(DTK)》を打ち、これがカウンターされるのを受け止め、《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》。《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》には決して手を伸ばさない。
大井が《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》を打ち《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast(WWK)》を除去して2マナしか残っていないところに三宅は《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》を呼び出し、大井がこれを《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke(KTK)》でカウンターしようとすると、狙い澄ました《頑固な否認/Stubborn Denial(KTK)》が突き刺さる。
そして追い打ちをかけるように三宅の手札から現れる2枚目の《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast(WWK)》。
《時を越えた探索/Dig Through Time(KTK)》でも除去はなく、《苦い真理/Painful Truths(BFZ)》を連打しても対処出来ない。その間にどんどんと量産されていく5/5飛行のドラゴン。
増えていくドラゴンには豊潤な手札でも対処出来ない。
次のターンにライフが0になることを悟った大井は、「負けました」と丁寧に告げた。
大井1-1三宅
GAME 3
ここまで《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》を2ターン目に唱えたプレイヤーがそのままゲームに勝利している。
そして大井は、先手2ターン目に《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》をプレイすることが出来た。そしてこの《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》に対して三宅は除去を打てない。
盤面に脅威の出てこない三宅に対し、大井は手札を攻め立てる。《強迫/Duress(M14)》で《残忍な切断/Murderous Cut(KTK)》を抜き取ると、続けて《精神背信/Transgress the Mind(BFZ)》で《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》、《凶暴な拳刃/Savage Knuckleblade(KTK)》という3枚から後者をリムーブする。
力なくドロー、セット、ゴーを繰り返す三宅を尻目に《苦い真理/Painful Truths(BFZ)》で手札を補充した大井は《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang(FRF)》を唱え、エンジン全開だ。
ただひとつの不安要素は、《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》を打つための白マナがないということだけだ。
《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》に目もくれず、墓地の《苦い真理/Painful Truths(BFZ)》をもう一度使用する。5枚目の土地は引くものの、白マナには巡りあえず。三宅は《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》の2枚目をプレイし、ライフは12。白マナを引く猶予は、実はほとんどない。いや、実は白マナでなくとも、6枚目の土地さえ引けば良い。手札には《炎呼び、チャンドラ/Chandra, Flamecaller(OGW)》が控えているのだ。
祈るような大井のドローは――《汚染された三角州/Polluted Delta(KTK)》!
《炎呼び、チャンドラ/Chandra, Flamecaller(OGW)》が《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang(FRF)》以外のクリーチャーを道連れにする。
これで心配事が全て無くなった大井。
間もなくして、無人の荒野を驅ける《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang(FRF)》と《カマキリの乗り手/Mantis Rider(KTK)》が、三宅を介錯した。
大井2-1三宅
大井Win!
早速第一回戦でフィーチャーマッチに呼ばれたのは、今期ミスターPWCにして、なんと現在のPWCポイントレースで首位を走る三宅恭平だ。
三宅といえば安定して好成績を出し続けているプレイヤーで、その安定感には定評がある。この最終日に大量リードを迎えていても、ただ勝ち星を積み上げ続けるはずだ。
そんな三宅と対峙するのはPWCの強豪、大井雅貴だ。
昨年のPWCチャンピオンシップでもトップ8に入った大井は、PWCに参加するプレイヤーならば誰もが一度は目にしたことがあるだろう。今期も調子は良く、ポイントレースは9位だ。
三宅と大井はとても親しい間柄で、友人として三宅に是非ともミスターPWCになってほしいと思っているはず。だが真剣勝負の場では友人すら、刃を交えなければならない。
大井が、文字通り巨大な壁となって三宅の前に立ちはだかる。
GAME 1
先手の大井はダブルマリガンながら2ターン目に《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》という好スタートを切る。更にこれが除去されることなく、まずは1度目のルーターで手札を整える。
一方の三宅はタップインと後手が重なり、3ターン目にようやく《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》を戦場に呼び出す。
手札の少ない大井だが、動きは完璧だ。まずは3枚目のフェッチランドを起動して《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》の変身を行うと、捨てたばかりの《焙り焼き/Roast(DTK)》を墓地から使い三宅の《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》を焼く。続くターンの放浪する森林には《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke(KTK)》を合わせる。
更に《ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet(OGW)》を追加。無表情の三宅だが、胸中穏やかではないだろう。
次の《放浪する森林/Woodland Wanderer(BFZ)》も《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》で対処した大井。三宅の手から飛び出してきた《凶暴な拳刃/Savage Knuckleblade(KTK)》をゾンビトークンで受け止めると、ドローをし、思案に耽る。
ここまでゲームを有利に進めていて忘れかけていたが、初手はわずか5枚。手札には2枚の《魂火の大導師/Soulfire Grand Master(FRF)》のみなのだ。
《凶暴な拳刃/Savage Knuckleblade(KTK)》に対して墓地の《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》を使うか悩む大井。三宅の立たせている《大草原の川/Prairie Stream(BFZ)》が、《頑固な否認/Stubborn Denial(KTK)》を脳裏に映させる。
それでも大井は《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》を唱える選択を取った。三宅の手札から《頑固な否認/Stubborn Denial(KTK)》は――なかった。
《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》で守りを固める三宅に対し、《焦熱の衝動/Fiery Impulse(ORI)》を引いた大井はフルアタックを敢行する。《魂火の大導師/Soulfire Grand Master(FRF)》をブロックした《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》にこれを打ち込むが、三宅が引き込んでいたのは《頑固な否認/Stubborn Denial(KTK)》!《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》は生き残り、《束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound(ORI)》は墓地に置かれてしまう。
一気に劣勢となってしまった大井。変異を唱えて三宅が守りを強化する間、2ターン連続で土地を引き続ける。大井が優位な点は、ライフのみだ。現時点で大井のライフは29で、三宅は6。だがこの6点は果てしなく遠い。大井もそう思っていただろう。
《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》を引くまでは。
戦場には7枚の土地と《魂火の大導師/Soulfire Grand Master(FRF)》。まずは《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》を使いまわし、三宅のライフを4とする。
この《魂火の大導師/Soulfire Grand Master(FRF)》は《焙り焼き/Roast(DTK)》で除去されてしまうものの、手札に戻った《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》で三宅のライフは2。
そして《焦熱の衝動/Fiery Impulse(ORI)》が、最後のブロッカーを排除した。
大井1-0三宅
GAME 2
獅子奮迅の活躍を見せた《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》を、今度は三宅がキャストする。が、大井は即座に《焦熱の衝動/Fiery Impulse(ORI)》をここに打ち込む。
3ターン目にはお互いにアクションがなかったが、大井は《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke(KTK)》をきちんと構えている。だがここで三宅がプレイしたのは《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast(BFZ)》。手札に除去のない大井は、僅かに眉を動かす。
三宅はひたすらに《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke(KTK)》をケアして動く。《魂火の大導師/Soulfire Grand Master(FRF)》に《龍詞の咆哮/Draconic Roar(DTK)》を打ち、これがカウンターされるのを受け止め、《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》。《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》には決して手を伸ばさない。
大井が《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》を打ち《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast(WWK)》を除去して2マナしか残っていないところに三宅は《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》を呼び出し、大井がこれを《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke(KTK)》でカウンターしようとすると、狙い澄ました《頑固な否認/Stubborn Denial(KTK)》が突き刺さる。
そして追い打ちをかけるように三宅の手札から現れる2枚目の《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast(WWK)》。
《時を越えた探索/Dig Through Time(KTK)》でも除去はなく、《苦い真理/Painful Truths(BFZ)》を連打しても対処出来ない。その間にどんどんと量産されていく5/5飛行のドラゴン。
増えていくドラゴンには豊潤な手札でも対処出来ない。
次のターンにライフが0になることを悟った大井は、「負けました」と丁寧に告げた。
大井1-1三宅
GAME 3
ここまで《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》を2ターン目に唱えたプレイヤーがそのままゲームに勝利している。
そして大井は、先手2ターン目に《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》をプレイすることが出来た。そしてこの《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》に対して三宅は除去を打てない。
盤面に脅威の出てこない三宅に対し、大井は手札を攻め立てる。《強迫/Duress(M14)》で《残忍な切断/Murderous Cut(KTK)》を抜き取ると、続けて《精神背信/Transgress the Mind(BFZ)》で《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》、《凶暴な拳刃/Savage Knuckleblade(KTK)》という3枚から後者をリムーブする。
力なくドロー、セット、ゴーを繰り返す三宅を尻目に《苦い真理/Painful Truths(BFZ)》で手札を補充した大井は《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang(FRF)》を唱え、エンジン全開だ。
ただひとつの不安要素は、《はじける破滅/Crackling Doom(KTK)》を打つための白マナがないということだけだ。
《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》に目もくれず、墓地の《苦い真理/Painful Truths(BFZ)》をもう一度使用する。5枚目の土地は引くものの、白マナには巡りあえず。三宅は《雷破の執政/Thunderbreak Regent(DTK)》の2枚目をプレイし、ライフは12。白マナを引く猶予は、実はほとんどない。いや、実は白マナでなくとも、6枚目の土地さえ引けば良い。手札には《炎呼び、チャンドラ/Chandra, Flamecaller(OGW)》が控えているのだ。
祈るような大井のドローは――《汚染された三角州/Polluted Delta(KTK)》!
《炎呼び、チャンドラ/Chandra, Flamecaller(OGW)》が《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang(FRF)》以外のクリーチャーを道連れにする。
これで心配事が全て無くなった大井。
間もなくして、無人の荒野を驅ける《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang(FRF)》と《カマキリの乗り手/Mantis Rider(KTK)》が、三宅を介錯した。
大井2-1三宅
大井Win!
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